ありがとうのキャッチボール。
住宅改修のお仕事の依頼をいただくと、まずお宅に伺うことから始まる。その際に、本来はプライベートな部分であるところまで入りこませていただくことも多々ある。
ただ不便な場所を改善して、出来なかったことを出来るようにするだけではなく、本人・ご家族がこれからこの家でどんな風に暮らしていきたいのか、生きがいを持って笑顔で暮らしていけるために出来るだけのことをしたいと考えると、家の中を見せていただいたり、家族構成や経済的な状況から、身の上話や介護の苦労、家族や介護者への不満など・・・必要であれば立ち入ったこともお聞きしたりすることもあるので、そんなに長いお付き合いではないのに、信頼して親しく接してくださることがよくある。
昨日の現場も改修工事が始まってから
「私ちょっと買いものに行ってくるから」と出掛ける奥さん。
え?留守にしちゃうの?他人が家に上がり込んでるのに?(^^;
「いいのよ~。他の誰でもないIzumiさんだもの~。」
と笑顔で出掛ける奥さん。
そりゃぁ、私はヘンな気を起こすこともないし、何かあっても逃げ足が遅いからすぐ見つかると思うけど(笑)
でもその方とお会いしたのはたった5,6回・・・。
私の中の何を信じてくださってるのかな。
精一杯、一番いい方法を考えようとしてること、認めてくださってるのかな。
ちょうど手すりの取り付け工事が終わった頃に、奥さんが帰って来た。
帰ってくるなり、にこにこしてパンと牛乳を差し出す。
「なんのお礼も出来ないから、これ食べて!」
えー・・・そんな、いいですよ!仕事ですから!とお断りするものの奥さんの笑顔に押し切られて、しっかりいただいてきました(^^;
もうひとつの現場でも、改修工事の希望内容をお聞きしながら、でもその内側にある不安。今の生活を改善したいけれど、年金暮らしで将来が不安だから迷っていると。
「いいんですよ。ちゃんと一箇所ごとに金額を分けて見積もりも出しますから。その中から本当に必要なものだけ選べばいいし、安く済む方法で納得のいくものを一緒に考えましょう。必要な資料やカタログがあったら持ってきますから遠慮なく言ってください。」
不安な気持ちが少し軽くなればいいけど・・・。どんな時もその人の気持ちに目線を合わせて会話が出来るように心がけていたいと思う。
そしてまた帰ろうとした時
「Izumiさん、野菜好き?これ畑でとれたんだけど持ってって!」
うわー!玉ねぎにさやいんげん!(^0^)
一人暮らしには貴重な食材。ありがたくいただきました。
というわけで、いただいたものの画像を添付(^^;
ただ食べ物をもらったということが大事なんじゃなくて、少しでも私が喜ぶことを何かしたいと思ってくれた、そのお気持ちが嬉しかった。
相手がしてくれることを当たり前に思ったり、与えられることばかりに慣れてしまったら・・・その相手との人間関係は深まることはない。
「ありがとう」の気持ちを感じたままに、素直に伝え合えるような心のキャッチボールが出来る関係を、これからいろんな場面で出会える人たちとも、つないでいきたい(^^)
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