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2011/08/24

タウンモビリティの実現に向けて(プレイベントに向けて)

1つ前のブログの続編です。(先に1つ前を見てね♪)
 
中心商店街を誰もが当たり前に安心して利用できるまちにしたい!
 
ただその思いで走り始めたけれど・・・
じゃぁ具体的にどこに?誰に?協力をお願いするの?かかる費用はどうやってまかなうの?・・・と、見えないことだらけでした(^^;
 
しかし!私の座右の名は「見切り発車」(笑)
暗中模索でも走っているうちに答えが見えてくるものなのです(楽観的!)
 
 
◆まず最初にしたことは・・・
 
実は知事に直接アピール!!でした。イノシシ年生まれなものですから(^^;
ちょうど滋賀県でのフォーラムでお会いする機会があったのです。
きっと趣旨を伝えれば分かってくださるだろう、協力してくださるだろうと確信していました。
要望ではなく、「実現出来るようにやってみますから、見ていてください!!」と伝えました。予想通り、知事は「いいね!」と笑顔で言ってくださいました(^^)
 
知事が関係部署へ声がけしてくださったこともあり、追い風になったのはタイミングよく高知市・高知県の共同事業として、「はりまや橋周辺から高知城までの東西軸エリア活性化プラン」が動き始めたところで、その中に「来街者にやさしいまちづくり」に取り組むという項目があり、趣旨に沿うということで行政の協力も得られることになりました。
 
高知県の担当として障害保健福祉課から、高知市の担当として商工観光部 商工振興課から、「ひとまちふれあいフェスタin高知」の実行委員会に参加してくださることになりました。
 
また、もともとの実行委員のメンバーには、主催の県社協、そして中心商店街の青年部、県立大社会福祉学部と国際デザインビューティーカレッジの学生、身体・知的などの障害当事者団体、私たちNPO法人福祉住環境ネットワークこうち、NPO法人音の文化振興会と、さまざまな関わりがあり広い視野で意見交換しながら、それぞれの得意分野を生かして作り上げていけることも心強いのです。
 
 
◆目標の共有
 
ひとまちふれあいフェスタ自体は年に1度のイベントだけど、意識を高めていくためには年に何度かの開催を続けていくことが大切。そしてゆくゆくはまちの中に「タウンモビリティステーション」の場所が常にあることを目指していこうという思いを実行委員で共有し、秋頃にプレイベントを開催することにしました。
 
しかし、予算がない!・・・どこか趣旨を理解してくださる既存のイベントにジョイントさせてもうらことは出来ないだろうか?と秋頃のイベントを検索していました。
 
 
◆プレイベント、決定!!
 
あれこれと検討している中、9月18日に中心商店街で開催される「高知街ラララ音楽祭を見つけました!これもまた偶然か必然か、実行委員に知り合いの方がいたので趣旨を説明し、実行委員会につないでいただきました。実行委員の皆さんに協力のお願いをお伝えすると、皆さんから「大賛成!ぜひ一緒にやりましょう!」と嬉しいお言葉をいただきました!感謝!(^^)
 
そうと決まれば、テントはどうしよう?備品は?
相談すると、市の商工振興課の方が協同組合帯屋町筋の事務局長さんを紹介してくださり、当日にテント(3m×3mを2張り)をお借りできる事になりました!これが仮設ではありますが第1号の「タウンモビリティステーション」になるのです。感謝!
 
また、貸し出しのために必要な車椅子やシルバーカー、ベビーカー、そしてテーブルや椅子も主催の県社協からふくし交流プラザの備品を借りられることになりました。感謝!
 
ボランティアについては、医療・介護の専門職の方と、福祉系の学生に呼びかけて協力していただくことになりました。感謝!
 
また、会場までの移動手段については初回から送迎までは自分たちでまかなうのは難しいので、すでにある有償で移送(送迎)のサポートを行なっている2つのNPO法人の利用方法・連絡先を紹介して利用していただく形にしました。趣旨に賛同し、快く協力してくださることになったのは、以前から知り合いだったNPO法人自立サポートセンターあきらめないで(理事長 森本修作さん)、NPO法人地域サポートの会さわやか高知(代表 片岡朝美さん)です。感謝!
 
そしてもうひとつの大切な交通手段。公共交通についても出来るだけ利用していただこう。車椅子でバスに乗るには事前予約が必要なことなど、あまり知られていない情報もこの機会に知っていただこうということで、高知市民会議「交通まちづくり部会」(会長 土居貴之さん)にも協力をお願いしました。以前から知り合いだったこともあり、出来る協力はしましょう!とのお返事をいただきチラシに乗せる情報提供などしていただきました。感謝!
 
まだまだ準備不足なところはありますが、日頃からのネットワーク、そして「タウンモビリティ」実現の思いに賛同していろんな立場から協力してくださる皆さんの力が集まって、一歩、また一歩と実現に向かっています。本当に心から感謝です!
 
 
◆そしていよいよ実現への一歩
 
そして、あっという間に開催まであと1ヶ月を切りました!
やっとチラシが出来上がったところです。今回は、日頃出掛ける機会や手段のない障害者、高齢者の方にぜひまちを利用しての意見を聞かせて欲しい、「ぜひ第1回のモニターになってください!」と呼びかけています。ぜひ皆さんも、周囲に
「いつも引きこもっているから、この機会に出掛けてみるのはどうかな?」
「買い物に自分で行けなくて困っている人がいるから、ボランティアの付き添いもあるし声をかけてあげようかな?」
など、思い当たる方がいたら紹介してください(^^)チラシはこちらです。
「918.pdf」をダウンロード
 
なお、ありがたいことにラララ音楽祭当日に配られる本イベントのチラシにも
「高齢者、障害者の方の移動・移送のお手伝いを行なうタウンモビリティステーションを設置しています。ぜひご利用ください。(問合・申込先:県社協TEL088-844-9054)」
という文言を、中央公園のマップのあたりに入れてくださっています。感謝です!
 
まずは始めの一歩として、ラララ音楽祭の会場の中で、障害のあるなしに関係なく、買い物をしたり、美味しいものを食べたり、音楽を楽しんだり、当たり前にまちを利用できるシステムづくりの一歩につなげたいと考えています。
 
ぜひたくさんの方にまちを訪れていただけますように!遊びに、励ましに、お手伝いに、差し入れに?どんな形でも大歓迎です!お待ちしています(^^)♪
 

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タウンモビリティの実現に向けて(始まりからの経緯)

また久しぶりの更新となってしまいました。
笹岡はノンストップで目標の実現に向けて走り続けています(^^)
今回は今年実現したい目標である「タウンモビリティ」についてお伝えします。
 
 
昨年の12月に障害者週間の集いイベントとして、県社協主催で開催している「ひとまちふれあいフェスタin高知」の実行委員として参加させていただきました。
その時の様子はこちらにアップしています。
初回としては収穫もありましたし、実際に会場を訪れた障害者、高齢者の方はとても喜んでくださいました。
 
しかし、終ってみればいつも街に出て来慣れている障害者は参加していたけど、結局、移動手段がない、家に引きこもっている、出掛けられない方に参加してもらうところまで実現できませんでした。
 
次回の開催ではなんとかそこを改善したい!と考えている時に、福祉住環境ネットワーク会議の全国大会で、九州の高齢者快適生活つくり研究会(愛称:こうれい研)の代表理事である吉永美佐子さんから、久留米市でのタウンモビリティの取り組みについてお伺いし、思わず「ぜひ見学に行かせてください!」と宣言。
さっそく翌1月に久留米市の六つ門商店街に見学に伺いました。
 
タウンモビリティとは?
障害を持っていても高齢になっても、妊婦さんや小さな子供さん連れの方でも、誰もが当たり前にまちで買い物ができたり、美味しいものを食べたり、オシャレをしたり、安心して利用できるために、まちの中にステーションを設置して車椅子やシルバーカー、ベビーカーの貸し出しを行なったり、まちの中を円滑に移動できるようにボランティアが付き添うなどのサポートを行なう取り組みです。
誰もが利用しやすいまちになれば、まちに人が賑わう。そうすれば中心商店街の売上もあがる!誰もが喜ぶシステムがタウンモビリティなのです(^^)
 
Kurume1 Kurume12久留米市の六つ門商店街。一角にタウンモビリティステーションが設置されており、入口には貸し出し用の車椅子やシルバーカー、ベビーカーが並べてあります。建物は市が建設し、久留米市から運営委託を受けて、商店街会長が理事長となり運営のためのNPO法人を立ち上げて行なっているそうです。
 
Kurume2 Kurume3 Kurume4ステーションの建物内です。バリアフリーになっており、点字ブロックも設置されています。福祉系の学生ボランティアが交代制で常駐しています。休憩できるテーブルと椅子があり、障害当事者の方とボランティアとの交流も生まれ楽しそうにおしゃべりしている様子が伺えました。利用者の希望で一角にカーテンで仕切れる授乳スペースを設けたそうです。
 
 
  
Kurume5壁に貼られていた、久留米でのタウンモビリティの取り組みを取り上げた新聞記事。障害者、高齢者の外出支援が定着し、表彰されたのが2006年とのこと。現在活動をはじめて7年目とのことなので時間がかかるとは思いますが、高知も目指したいところです。
  
 
 

 
 
 
 
 
 
 

Kurume6 Kurume7ステーション内のトイレ。みんなのトイレとして、まちを訪れた人が誰でも使えるトイレと、障害者用のトイレの2つがあります。車椅子の障害の方にも使えるように、介護用リフトが設置されていました。トイレ介助も出来るボランティアが常駐しているので介助もお願いできます。 
 
Kurume9 Kurume8最初に利用の登録手続きを行い、事前に予約すれば自宅まで送迎に来てくれます。車は社協のものを曜日限定して利用していました。疾患について、排泄についてなど詳しく聞き取り、安全に介助をするために必要な情報を得た上で取り組まれていました。そしてもう1枚は、まちで買い物をしている車椅子の女性です。これが当たり前の風景。
  
Kurume10 Kurume11また、久留米の素晴らしい点は、タウンモビリティの実現の先の実現まで出来ていること。ステーションの裏側には、広場がありそこでもイベントなどが開催され、人が集える場が隣接してあります。
そして、ステーションに来られる高齢者の「自分達は勉強したくても、昔は学校に行けなかった」という声から発展して、中心商店街の中に市民大学が出来たのです!高齢者の方がまちに来る生きがいがまたひとつ増えた事になります。中国語講座で勉強して、実際に中国へ旅行に行こう!と活動の幅が広がることもあるそうです。
  
 
久留米での素晴らしい活動を目の当たりにして興奮気味に高知に戻り、「ひとまちふれあいフェスタin高知」の実行委員会の皆さんに、ぜひこれを高知でやりたい!と説明すると、皆さんから賛同をいただくことが出来ました。
 
そして今年の春から、高知でのはじめての試みへのチャレンジが始まりました!
(次の記事へ続きます♪)
 

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